短期の売買もする私は、板情報(気配値)とにらめっこすることも少なくないです。
アルゴリズム売買が重戦車の機関銃のようにピカピカと板を光らせる戦場の中、死線をかいくぐり、ずかな利益を確保しようとほふく前進するわけです。
「アパーム!弾!弾持ってこいアパーム!」(映画プライベート・ライアンより)と叫びますが、アパムは足が震えて持って来れないわけです。映画では。。。
現実は、
アパム:「証券会社に入金する金(弾)もないくせに!」
と逆にアパムに怒られるわけですが。
前線を死守するだけのお金はもちろんありません。
無駄な話が長すぎましたね。
トレードステーションを使い始めたときに、一番馴染めなかったのが”板情報”でした。
機能もそうですが、色使いが独特でごちゃごちゃしている印象を受けました。
今から振り返ると、板に詰め込まれた情報が多いせいでそう思ったんだろうと思います。
分からないままトレードしていると判断が鈍る原因になるので、ここで理解してすっきりさせておきたいと思います。
というわけで今回はマトリックス(板情報・気配値)の説明になります。
目次
マトリックスってどういう意味?
トレードステーションでは、板情報(気配値)は”マトリックス”と呼ばれます。
調べたところマトリックスは、”行列”というような意味合いだそうです。
行列と言っても繁盛店の前にできるやつではなくて、数学の行列のことだそう。
数字が縦横に並んだ表みたいな形のことを指すと思えばそんなに違わないと思います。
買い板と売り板、価格がずらっと並んだ表のような形をしているので納得。
マトリックスを表示してみる
操作に慣れている方は飛ばしてオッケー。
ただ、トレステは表示の仕方も独特なので一応説明しておきますね。
1.画面の左端、”トレーディングアプリ”をクリックします。
2.アプリの一覧がピョコッと右に出るので、”マトリックス”をクリックします。
ちなみにチャートやランキング、銘柄一覧などトレードに使う機能はここに全て入っています。
機能についてはこちらの記事をどうぞ。
マトリックスの画面の説明
マトリックスを表示すると初期状態ではだいたいこんな感じの画面になっていると思います。
(出来高バーの色は緑色かもしれないです。自分でいじってしまった後かも。)
PCの環境によって違うかもしれませんが、まず感じるのは文字が小さいこと。
あと”売り板”が青背景に黒い文字なので見にくい。。。
これのカスタマイズについてはまた別記事でまとめようと思いますが、説明するのに文字が小さいので、文字だけ大きくしてあります。
素の状態の画面。慣れないと色がどぎつく感じる。
マトリックス画面の構成
表示された画面はいつくかの機能が組み合わさり、まとめられています。
クオートバー
銘柄の情報、売買の情報などが横一覧でまとめられたバー。
初期状態で表示されている項目以外にもいろいろ追加で表示できるけど横にとても長くなるので、使い方を工夫したほうがよいかも。
右クリックメニューで表示非表示が切り替えられます。
注文・ポジション情報
マトリックスの画面で売買の注文ができますが、注文の状況や、ポジションを持っている場合はここに表示されます。
項目は自由に並び替えや非表示に出来るので、表示しなくてもよい人は消しておいたほうがスッキリして見やすいかもしれません。
板情報
いわゆる板。
価格一覧の左側が売り板、右側が買い板。
トレードステーションの板は始値や終値、VWAPが表示されたりと多機能です。
出来高情報
トレステの特徴である、出来高バーと出来高が表示されています。
一日の中の値動きが出来高とともに感覚的に分かるので、これはなかなか良い機能だと思います。
トレードバー
板の右側にくっつく形でトレードバーがあります。
板を見ながらすぐ横で注文できるのでタイミングを逃しにくいです。
他の証券会社でもよく見られるものですが、トレードステーションの場合は非表示にできるのが特徴です。(トレードバー右上に小さな×ボタンがあります。)
ここの機能だけでだいぶ長くなってしまうので、今回はトレードバーは非表示にして説明しています。
注文ステータスバー
現在の状況についてのアナウンスがここに表示されます。
これも今回は非表示にして説明しています。
(右クリックメニューから非表示にできます。)
気配値は最大で何本表示できる?
トレードステーションのサポートサイトにある操作マニュアルによると、最大で254本だそうです。無料で使わしていただいてありがたや~。
まぁ私はあんまり使わないのですが。。。
だってアルゴリズム売買が多くて隠れた注文だらけだからね、売りと買いがぶつかっている先頭しかあまり当てにならない感じがするんです。
画面の右側にスクロールバーがあり、これで上下にずらして見ることができますのでフルでいきたい方はぜひ。
4K画面でそこそこ縦に広げるとこんな感じ。
(文字サイズは初期値)
クリックで原寸画像が開きます。
”板情報”の部分を詳しく見てみる
マトリックスの画面から”板情報”の部分だけ切り抜いてみたのが下の画像です。
左の青い部分が”売気配数量”(売り板)で真ん中が”価格”、右の赤い部分が”買気配数量”(買い板)となっているので、一般的な配置だと思います。
細かい部分は矢印に書いた通りですが、上から順に説明していきたいと思います。
高値と安値
高値と安値のところにそれぞれ黄緑色のラインが引かれます。
そして、その外側のまだ取引されていない価格はグレー背景の黒文字で表示されます。
つまり高値ラインと安値ラインの間がその日の値動きの幅になります。
価格が上がっていけばリアルタイムにラインもそれにつれ上に移動します。逆も同じです。
例えば板を見ていて安値ラインがどんどん下に移動しているような場面では、その日の安値を次々に更新しているということになるので、買いで入るには慎重な場面になります。
始値
”価格”の欄の左に黄緑色の縦棒が表示されている価格が、その日の始値になります。
この画像を例にすると、始値を基準にして高値までが狭く安値までが広いので株価が下降しているのが分かります。
デイトレをやる方はご存知と思いますが、始値の上で値が動けば強気でいけますが逆だと売りで入ることを考えたりしますよね。その日の中のトレンドを見るのに重宝すると思います。
VWAP
価格の左に”V”マークが付き、水色文字で表示されます。
これもデイトレでトレンドが上か下かを見たりするのに使用することがあります。
現在値
黄色背景に黒文字で表示されます。
売り板と買い板の先頭
売り板が水色背景、買い板がオレンジ背景、文字はともに白色で表示されます。
はっきり言って見にくいです。一番しっかり見えないといけない部分だと思うんですけんどね。
色の変更ができるので、見やすくして使っています。
”出来高情報”の部分を詳しく見てみる
今度は出来高バーについて見ていきます。
画像は”板”の部分を暗くして、出来高部分を判りやすくしてみました。
もしかしたら出来高バーの色が違うかもしれませんが、明暗が問題なので気にしなくて大丈夫です。
出来高の情報は、”出来高バー”と”出来高”の2つの欄で構成されています。
”出来高”は、文字通りそれぞれの価格でどれだけ売買の量があったかを示しています。
注目は出来高バー。
まず、バーの長さが出来高の量を表しています。右にある”出来高”の数字が大きいほど”出来高バー”も長くなります。
そして、バーはグラデーションになっていますよね?
直近の取引ほど明るい色で表示されます。逆に本日で一番過去の取引は一番暗く表示されるわけです。
これで何が判るかというと、値がどう動いたかがひと目見て分かります。
この画像の銘柄で見ると、上の方ほど暗く、下に行くほど明るいです。
ということは、過去ほど値が高かったということになります。
そして一番明るい部分のバーの長さが長いので、ココらへんで盛んに売り買いされているのが分かります。上からずっと売られてきて一度下値を付けた後、少し上がったところで売りと買いがぶつかっている感じです。
株価がどう動いて、どこで盛んに取引されたかがひと目見てすごく分かりやすいので助かります。
マトリックスのまとめ
とりあえず表示の仕方と初期の画面表示の説明だけしてきました。
カスタマイズの方法や、マトリックスでの売買方法など書きたいことは山ほどありますが、トレードステーションは機能が多いので、なかなか一回で全てを書くのは難しいです。
今回はほんとに最初の部分だけでしたが、また小分けにしてマトリックスの活用方法を書けたらなと思っています。